前期最終ゼミ報告

7月24日のゼミでは新聞発表を4つ行いました。
まずは日本生命保険が代替投資を拡大しているという記事を柳澤くんが発表されました。代替投資とはヘッジファンドや不動産などを投資対象としたもので、市場変動に左右されにくいことや、分散投資によってリスクを分散できること、収益の源泉を多様化できるといったメリットがあることがわかりました。低金利による運用難を、株式や債券といった伝統的な投資に代わる様々な代替投資によって打開する動きが進んでいることを学びました。

次に上場投資信託の市場が拡大しているという記事を八木さんが発表してくれました。上場投資信託とは株価指数などに値動きが連動する金融商品で、売買手数料が安いためコストが低いことや、流通性が高いこと、信用取引が可能であることなどを報告されました。また、上場投資信託の残高は拡大しているが、その一因には日銀が買っていることがあり、商品の種類や投資家層が限られるため、市場は未成熟であるという声もあがっていることを合わせて学びました。

3つ目はスマホ決済が急成長しているという記事を、古松くんが発表されました。スマートフォンによってお金を支払うことができるスマホ決済では、今までのようにカードを通さずに決済を行うことが可能であるため、情報漏れのリスクが下がることや、お店側の決済システム導入のコストが下がること、利用機会が増えることなどがわかりました。またこのような動きの中で、銀行が収益を獲得できる分野が狭くなっているように、既存の金融機関の伝統業務がITによって脅かされているという現状も学ぶことができました。

最後に、IMFがギリシャの債務減免を主張しているという記事を石塚くんが発表されました。IMFは過去に緊縮策一辺倒の金融支援で失敗しており、このままでは債務危機の再発を防ぐのは難しいと判断し、債務減免を主張しているということを指摘してくれました。また、この話題の背景に,EUという仕組みがそもそも安全保障という問題が根底にあり,ギリシャを加盟させたのもその理由が大きいからで,ギリシャの離反を認めると地政学上のリスクがあるから,こうした主張が行われるのではという議論がされました。