第13回ゼミ&第3回サブゼミ報告

 7月17日、第13回目のゼミは、近畿産業信用組合の松田建次さんをゲストに迎え、3回目のサブゼミが行われました。松田さんには、渉外係の業務から見た融資の実態・現状や、ご自身の就職活動と就職して面接をする側になった時の経験から就職活動に向けてした方がよいこと等をお話頂きました。ゼミ生の質問にも気さくに答えて頂き、信用組合や金融機関への認識が深まり、就活の突破口を得られました。松田建次さん、誠にありがとうございました。

 サブゼミでは松田さんからお話を頂き、黒田バズーカと呼ばれる異次元緩和以降、メガバンク・地銀・信組・信金との顧客獲得競争が激化していること。他方、松田さんのいらっしゃる信用組合では、融資先に深く入り込んで融資先をしっかり把握するリレーションシップバンキングを行っていて、実態はよい企業なのにメガバンクのスコアリング融資で審査に落ちてしまった顧客も取り込んでいるとのことでした。続いて、就活に関するお話が始まりました。松田さんは「学生時代に打ち込んだこと」こそが、他の人と差別化するカギだとおっしゃっていました。

 サブゼミの後、通常のゼミを行いました。新聞記事発表では、まず、恩田君が「みずほ、地銀の運用支援」という記事を取り上げました。低金利が長引いて国債運用で収益を確保することが難しくなった地銀に、みずほ銀行がラダー型ファンドという商品を販売していることを報告されました。2つ目の記事発表は、出縄さんが「カードローンを再開」という記事について発表しました。ソニー銀行がカードローンを再開したが、貸出限度額の引き上げや最低貸出金利を引き下げ、さらに仮審査も最短60分としたため使いやすくなり、今後貸出が増えるのではと報告されました。これら二つの報告に対して、松田さんにもご参加頂いて討論しました。

 今回のレポートは、先生が夏休みに証券業協会で講演する内容を報告されました。株式会社とは何なのかから始まり、証券会社が提供すべき価値とは何なのかで締めくくられる、最近の証券業界を取り巻く環境の変化を学校の先生方に説明するものです。証券会社は従来、固定手数料制の下でブローカー業務を中心にすることで収益を上げていましたが、ビッグバンと手数料自由化により、昭和50年代からの売買代金と手数料をまとめたグラフを使って、ブローカー業務の収益性が落ちていることを説明されました。このことを踏まえて、証券会社が提供しなければいけない価値とは、個人のお客さんに対しては資産を増やすことをお手伝いすることであり、法人に対しては企業の資金調達を助け、規模拡大を手伝うことだと結論づけられました。