9月25日のゼミ報告

 後期2回目の授業では、前期と同様に、新聞記事発表とレポートのまとめの報告を行いました。
 新聞記事発表は、先ず出縄さんが「24時間振り込み広がる」という記事に関して発表しました。りそな銀行や地方銀行の間で広がってきている24時間振り込みには、資金繰りに苦しい企業が不渡り対策に行う金策の必要性を低くする効果や、いつでも決済が可能となることで、決済が行われてから商品を送るような中小企業がネット通販に参入しやすくなるなどのメリットがあり、りそな銀行では振り込みの件数が伸びていることなどを学びました。次に経種君が「生保契約電子端末で」という記事を取り上げ、電子端末を契約に利用することでミスを減らし、手続きにかかる時間を短縮できるだけでなく、人件費をカットできることが分かりました。
 レポートの報告は、先週報告した卒業論文のテーマに関連したレポートを読もうということで、「ネット取引と対面取引」という『証研レポート』に掲載されたレポートを恩田君が報告されました。「ネット取引を行う証券業者には、ネット専業証券会社と対面取引も行う証券会社がある。ネット専業証券は、売上高利益率が高く、手数料の安さという優位性を有しているのに、ネット取引の売買シェアにおいて80%ほどで頭打ちとなっているのはなぜなのか」、その理由の一つは対面取引で得られるようなアドバイスを必要とする客層がビジネスのターゲットから外れていたことがあるのではないかという内容でした。
 そもそもネット証券のビジネスモデルは、注文執行以外のすべてのサービスを止め、その代わりに格安の手数料で注文執行に応じるというものです。それゆえ、主たる顧客は証券業者からのアドバイスを必要としないアクティブトレーダーであり、ネット証券は彼らの信用取引を使った回転売買に収入の多くを依存してきました。
 しかし、成長が鈍化し、新たな成長を模索するとき、ネット証券ではどのような施策が考えられるか、などを議論しました。