10月23日のゼミ活動報告です。

10月23日の授業では、最初に二ツ森君が「米議会、債務上限巡り緊迫」の新聞記事を発表しました。この記事は、ルー財務長官が11月3日までに債務上限を上げなければ、アメリカが債務不履行になる可能性があることを指摘した一方で、米議会では多数派の共和党の内紛で承認の道筋をたてられていないというものでした。この記事について、アメリカの議会が今後どのような対応をとるかについて意見を出し合いました。また、民主党と共和党の考え方の違いについても学習し、個人の自由は尊重しつつも、必要な部分には税金投入をも容認する民主党と、小さな政府を志向する共和党の意見の違い、またティーパーティの主張に、共和党内の穏健な保守派の論調も強く影響されていることを学びました。そして、結局は妥協する形で終結するのではないかという結論に至りました。

次に恩田君が「職場NISA170社導入」の新聞記事を発表してくれました。この記事は、みずほ銀行が企業と契約を結び、毎月の給与から一定額を天引きし、投資につなげる職場積立NISAの普及に力を入れているという内容の記事で、実際に活用するべきか等、様々な議論が行われました。そして、この職場積立NISAは、金融機関にとっては投資を促進するものであること、企業にとっては福利厚生の拡充につながるということ、社員も上手く使えば、一定額まで非課税という恩恵をうけられることを学習しました。

最後に出縄さんが、淵田康之さんの「FinTeckの中核を占めるマーケットプレース・レンディング」というレポートをまとめてくれました。実際の店舗を持たず、パソコンやスマホを通じて融資の仲介を行うマーケットプレース・レンディングのメリットや英国と米国での規制上の違いを整理し、日本での規制のあり方について報告してくれました。この仕組みは、物理的な店舗を持たず、顧客サポートもオンライン化され、審査もアルゴリズムを用いて自動化されているという特徴をもつこと。そして、低コストで迅速に融資が実行されるという利便性が注目されていること。また、貯蓄者にとっては銀行預金より高いリターンが得られる一方、調達者にとっては低コストの資金が提供される仕組みであり、金融システムの革新につながる可能性があることを学習しました。