今回のゼミはいつもどおり、新聞記事の報告をテキスト第16章の証券化を輪読しました。
まず食料品の消費税引き下げに関する新聞記事を取り上げ、そこから議論が広がりました。税率が下がることで消費者の負担が下がるという意見や、事業者が税率が下がった分を商品価格に上乗せし、2年後に税率が戻されるとさらに価格が上がって、結局、減税は消費者の負担軽減にならない恐れがあるという意見も出ました。また、コンビニのラーメンは軽減税率の対象になる一方、飲食店で食べるラーメンは軽減税率の対象から外されることによる業態間の不公平も論点となりました。この意見には、両者は想定する客層が異なるので、影響は限定的なのではないかという反論も出ました。
続けて、テキスト最終章の証券化を鈴木君と櫻井さんが発表してくれました。SPV(特別目的体)という、法律上、会社はあるが従業員や事業実体を持たないペーパーカンパニーを作って、そこが住宅ローン債権やクレジットカードローン債権などさまざまなキャッシュフローを生む資産を購入し、このキャッシュフローを裏付けにした証券を発行して、投資家に販売することにより、従来は銀行が一手に引き受けていた住宅ローンを返してくれないかもしれないリスク(貸倒リスク)などを、広く投資家が引き受ける仕組みであることが理解できました。
また、品質にばらつきのある債権をまとめ、シニア・メザニン・エクイティに分けて損失をエクイティから順番に負担させることで、元の債権の質があまりよくなくても、高格付けのシニア債を組成できる仕組みがあり、僕はよくできた仕組みだなと感じました。この仕組みがリーマン・ショックの背景にあったことは知っていたが、仕組みの理解と結びつくことで、問題の構造をより深く理解できたと思います。(担当:河野)